平成17年度 県コミッショナー活動方針及び、
各種委員会・コミッショナーグループの重点課題等への取り組み

平成16年度 県コミッショナー活動方針及び、重点目標
平成15年度 県コミッショナー活動報告
平成15年度 県コミッショナー活動方針及び、重点目標
平成14年度 県コミッショナー活動報告

アンビシャス運動決意表明
平成16年度 県連トレーニングチーム
前コミッショナー 

平成18年度県コミッショナー方針
ボーイスカウト福岡県連盟
県コミッショナー 瀬尾 元治
皆さん、明けましておめでとうございます
県コミッショナーとしての平成18年度基本方針について申し上げます。

 ここ数年のスカウト数の減少は県連盟として最重要の問題でありますが、そのスカウト減少には幾つかの要因が考えられます。
 第一に、“ちかいとおきて”がプログラムの中で実践されているか、またスカウトにとって教育的意義をもったプログラムの展開がなされているのかということです。私たちにとってこの運動の原理である“ちかい”と、“ちかい”に基づく規律としての“おきて”はプログラムの中で実践、つまり具現化されなければなりませんが、その様な意識を持ってプログラムが立案・計画され実施されているかということです。ただ単に行事のためのプログラムになってはならないのです。
 二番目の要因として考えられるのは、本来的な意味での班制教育が行われているかということです。班や組による活動のシステムや班対抗競点はスカウティングの教育法で独特のものでありますし、この様なスカウトの小グループによる活動が行われてこそ、その教育的効果が期待できるのです。少人数の隊だから班や組の活動が出来ないというのではなく工夫することにより少人数の隊でも班制教育は可能なのです。
 また三番目に考えられる要因は、進歩制度が活用されているか、つまりスカウトが楽しく進級に取り組んでいるかということです。スカウトにとって挑戦することは、それ自体魅力あるプログラムですし、挑戦することは子どもたちの成長に欠かせないものです。挑戦をし、技能を身につけることが出来るプログラムをスカウトに提供できているかどうかも大きな要因の一つです。

 このようにスカウト減少の要因は、その殆んどが指導者に起因すると考えられます。つまりスカウト減少の問題はとりもなおさず指導者の問題なのです。
 そこにはより根本的な原因となるものがあります。それは指導者の訓練は現在の状況に即した方法で為されているのか、それを担うトレーナー・トレーニングチームメンバーは充分に確保され、また資質は保たれているのか。団・隊への支援は的確に行われているのか。日本連盟や県連盟の方針や情報はタイムリーにそして充分に伝わっているのか、県連盟や地区の組織は効果的に機能しているのかなど等です。
 ただこの様な問題は決して最近に限った問題ではありません。これまでもずっと検討がなされてきましたし、またこれからもずっと取り組むべき問題であります。その様な意味で平成18年度の県コミッショナー基本方針は昨年と大きく変わるものではありませんが次のようなこととしました。

 第一は、「成人指導者の学習支援」です。具体的取り組みは総会にて申し上げますが、指導者支援のためのトレーナーやトレーニングチームの充実とレベルアップを図るとともに、昨年行いましたベンチャーリーダー研修など継続して取り組んでいきたいと考えております。また指導者を対象とした安全教育なども引き続き取り組むべき事項ですし団委員研修なども積極的に取り組んでいきたいと考えます。
 第二には、「団・隊に対する支援」です。その為に地区コミッショナーとの連携を深めつつ、団担当コミッショナーに対する支援など強化していくことが必要だと考えます。
 そして第三に、「班・組活動と進歩への取り組み強化」です。これも様々な取り組みがやはり必要となりますし、地区で行われているラウンドテーブルの充実、ステップアップ100運動の取り組み強化などが必要と考えております。
 
 以上、平成18年度の県コミッショナー活動方針について申し上げましたが、どれ一つとりましても皆様方の協力無しには取り組みが困難なものばかりです。どうかご理解とご協力を宜しくお願いいたします。

最後に、今年は日本ジャンボリーの年であります。今回のジャンボリーには県連盟から12個隊の派遣と奉仕ベンチャーなどを含めまして約450名のスカウトが参加を予定しております。ジャンボリーは大きなイベントではありますが、参加スカウトにとってただお祭りに終わらせるのではなく、“準備”の重要性に気づかせ、技能の修得や進歩を絡めた訓練など教育を行うことが出来るプログラムですし、また指導者にとっても標準的隊編成によるパトロールシステムを体験することができる絶好の機会です。ぜひその様な意味においてジャンボリー派遣を成功させたいと考えております。

 有難うございました。
2006年1月22日掲載

年頭にあたって
ボーイスカウト福岡県連盟
県コミッショナー 瀬尾 元治
 新年、明けましておめでとうございます。

 今年の元旦は素晴らしい天気で、美しい日の出を見ることが出来ました。
私は毎朝ウォーキングをしているのですが、近所の池の周りをコースにしています。その池の向こうに見える山際から真っ赤な太陽が昇ってきたときには、毎日見ている日の出なのに何か特別なもののように見えました。同じものでも見る者の思い方感じ方次第で違ったものになるものだなあということを改めて思わされましたが、今更ながらお日様の有り難さを思い、天地の恵みに感謝の気持ちを込めながら今年一年の平安を願いつつ手を合わせました。本当に気持ちの良いスタートを切ることが出来たと感じました。昔の人は「早起きは三文の徳」と言いました。得ではなく徳と言ったのはこの様なことなのかなあとも思わされました。

 さて、年の初めに皆さんはそれぞれ今年の抱負を抱いたり、目標を立てたりされていることでしょう。私もスカウティングに関しても一つ目標を立てましたが、別に特別な目標という訳ではありません。「自分に与えられた役務をしっかりと果たそう」という目標です。

 昨年は県連盟創立80周年という記念の年でいろいろな行事が開催されました。勿論ただ記念行事を開催したということではなく、スカウトにとって意義あるプログラムを実施したものではありますが、何だか行事に追われたような思いがしたという指導者の声も聞きました。私自身も数々の記念行事に係わるなかでコミッショナーとして本来なすべき役務をちゃんと果たせたのだろうかと反省しております。そんな意味で今年は「自分に与えられた役務をしっかりと果たそう」との目標を立てました。

 「自分に与えられた役務を果たす」というのは簡単なようでなかなか難しいことのようにも思えます。役務を果たすにはその前提として自分の役務は何なのか、何を求められているのかを正しく理解していないといけないし、結果として自分自身の満足で終わるのでなく他からの評価を得られてこそはじめて果たしたということになるだろうからです。

 どうか皆さん、私自身の目標を押し付ける訳ではありませんが、皆さんもそれぞれの立場でしっかりとその役務を果たしていただきたいと願っています。団委員長は団委員長としての、団の運営に携わる方は団運営者としての、隊長は隊長の、副長は副長のそれぞれの役務を、そして地区役員や県連盟役員もその役務をしっかりと果たしましょう。
 それぞれの役務を果たしていくことで、「何のためのスカウティングか、誰のためのスカウティングか」ということがまた見えてくるように思います。

今年一年の、皆様方のご健勝とご活躍を祈っています。
2006年1月2日掲載

ラウンドテーブルに参加しよう

ボーイスカウト福岡県連盟
                                            県コミッショナー 瀬尾 元治

ラウンドテーブル(RT)の話です。

RTの話と言っても、その始まりや詳しい意味などをお話しようというものではありません。



 ボーイスカウト運動では、指導者に対する訓練が充実しシステムとして確立されています。定型の訓練としては「ボーイスカウト指導者講習会」「ウッドバッジ研修所」「ウッドバッジ実修所」などがあります。


 「ボーイスカウト指導者講習会」は指導者として奉仕する為の導入を目的とした訓練であり、多くの成人にスカウト運動を知っていただくことを目的にも開催されます。「ウッドバッジ研修所」はBVS・CS・BSなど部門毎に開催されますが、スカウト運動の目的や原理について理解し、隊運営の基本的方法について研修します。研修所を修了するとその部門の隊長としての資格を得ることが出来ます。上級のコースとして開催されるのが「ウッドバッジ実修所」です。実修所には研修所を修了して一定期間隊の指導者として奉仕をした後に参加しますが、スカウト運動に対してより深い理解と隊の運営に関する疑問点の解決や指導能力の向上などがその目的です。


 この他にも定型の訓練として団の運営を行う指導者やトレーナー・コミッショナーといった役割を持つ人を対象にそれぞれ多くの指導者訓練があります。


 この様に“定型訓練”はシステマティックであり、充実した内容のものが用意されています。しかし“定型訓練”はそれぞれ一度の参加しか認められず、これらに参加し修了しただけではスカウト運動を充分に理解し技能も身に付いたという訳にはなかなかいかないものです。


 そこでそれらを補完することを目的として行われるものが“定形外訓練”です。定形外の訓練では目的や部門を限定して行ったり、“ワークショップ”のように自由な雰囲気で意見を交換したりと様々な研修を行います。
  
“定形外訓練”として一番に挙げられるのが何と言ってもRTです。RTというのは、隊指導者が自由に意見を交わすことが出来る“円卓会議”のことであり、隊の運営やプログラム、技能、その他関連することなどについて研修をする場です。


 RTは地区コミッショナーの企画の基に行われますが、皆さんの研修ニーズを中心に進められます。


 またRTは殆んどの地区では部門ごとに開催していますから該当する部門の指導者を対象にしていますが、隊長だけに限定されるものではなく参加資格も問いません。ですから“定型訓練”を修了しないと参加できないなどということも全くありません。


 RTでは“定型訓練”で得られなかった指導者としての知識や技能が盛り沢山ですし、自己研修の場でもあるのですから自分の学びたいこと・習得したいことを求めていくことが可能なのです。


 恥ずかしがらずに訊いてみましょう、「ビーバーの集会で出来る簡単な工作はありませんか?」「カブブックの履修を隊集会プログラムにどう取り入れていますか?」「班長訓練はどの様にやっていますか?」「何かスカウトが興味を引きそうなプロジェクトのアイディアって?」「RTで実際にダッチオーブンで料理を作ってみましょうよ」「進歩記録をPCで管理したいんだけど・・・」などなど何でも良いのです。初歩的な疑問でも、指導者として自分が修得したい技能でも何でもぶつけてみましょう。きっとコミッショナーや仲間の指導者が答えてくれるはずです。


 そうです。RTでは地区内の多くの指導者との出会いがあり、情報交換そして交歓も出来るのです。


RTは“隊長会議”や“地区行事のための実行委員会”ではないのです。


 指導者の皆さん、隊長だけでなく副長・副長補の皆さん、RTに参加しましょう。きっとスカウトのお土産にできる何かが用意されているはずです。
 

2005年5月31日掲載

 
ボーイスカウト福岡県連盟
                                            県コミッショナー 瀬尾 元治
  
プログラム実施における安全の確保について
(指導者への緊急連絡)

 先日、県内で行われました地区行事の実施中に事故が発生いたしました。突風によりマーキーテントなど2張りが飛ばされ数人のスカウト、指導者が怪我をしたというものです。幸いにも怪我をしたスカウトはいずれも軽症であり、指導者も入院を要するほどの大事には至っておりません。
事故につきましては、今後ともその原因や対策等詳細について引き続き調査を進めてまいります。

 各地区、団、隊におかれましてはプログラム実施に際し、常日頃より安全対策には十分にご配慮を頂いていることとは思いますが、活動中の安全確保になお一層のご配慮を頂きますよう、お願い申し上げます。
 スカウト活動は野外が教場でありますので、予期せぬ状況等も起こり得る環境の中でプログラムが展開されます。特にこれから夏季プログラムに向け活動も活発に行われる時期になります。安全管理を徹底していただき、それぞれのプログラムで安全対策をとっていただきます様、重ねてお願い申し上げます。

 併せてこの際、指導者の飲酒・喫煙について申し上げます。
スカウトとの活動中における指導者の「飲酒の禁止」については、コミッショナー会議や各種の指導者研修、また文書等で要請され徹底されつつありますが、今後ともスカウトと共に活動を行う際の「飲酒の禁止」について厳守いただきますよう強く要望いたします。
スカウトの前での喫煙につきましても教育的な配慮を持って自粛すべきであります。ぜひ指導者としての自覚を持って注意していただきますようお願いいたします。

 また、スカウトに対する“安全教育”も安全対策にとって重要な要素であります。この機会に、各隊においてなお一層の取り組みをお願いいたします。
 
2005年4月13日掲載

 

連盟コミッショナー就任にあたって
                                          
瀬尾 元治

 
平成1711日付けで県連盟コミッショナーの委嘱を受けました。
県連盟コミッショナーは日本連盟総長より委嘱されるものであり、その責任の重大さを改めて思うところですが、県連盟内外の多くの皆様のご支援やご協力があってこそ、その使命を果たすことが出来るものと考えております。どうぞ皆様方のご指導、ご鞭撻をよろしくお願い致します。
 
 今年は福岡県連盟創立80年の年であります。私自身にとりましても入団して以来40年目にあたり、この様な節目の年に県連盟コミッショナーの役目をいただきますことに身の引き締まる様な思いが致します。
 
 さて、平成16年度の教育規定改正により、コミッショナーは「運動の守り手」であると同時に、「運動の担い手」に比重を移してスカウト運動の推進役としての役割が強く求められるようになってきました。つまりコミッショナーには青少年をとりまく環境の変化や地域性などに応じたプログラムや指導者の訓練を中心に、本運動を推進していくことが期待されています。もちろん「守り手」としての役割がなくなった訳ではありません。

 福岡県連盟では、近年登録数の減少に頭を悩ませてきました。一部では改善の兆しが見えてきた地区もありますが、県全体を見ますとやはり深刻な状態であります。そこにはスカウト運動の特徴的な方法に基づいたプログラムが本当に為されているのかといった問題がありますし、組織はうまく機能しているのか、日本連盟や県連盟の情報は充分に提供されているのか、団・隊への支援は的確に行われているのか、指導者の訓練は現在の状況に即した方法で為されているのか、それを担うトレーナー・トレーニングチームメンバーは充分に確保され資質は保たれているのか、スカウト特にユースの参画はどうか、等などの要因が考えられます

 今年は、県連盟創立
80周年に関連した多くの事業が計画されています。それらの記念事業の推進も重要ではありますが、それと併せてコミッショナー本来の責務である上記の諸問題の解決に力を注いでいきたいと考えております。

 その様な責務を果たしていくにあたって、県連盟コミッショナーの最重要の方針として“コミュニケーションの充実”を図ってまいります。県コミッショナースタッフ間のコミュニケーション、県連盟役員とのコミュニケーション、地区コミッショナーとのコミュニケーション、他県連盟とのコミュニケーションなど全てにおいて“良好な人間関係”を保つことが重要であります。その様な意味においても皆様方のご協力をよろしくお願い致します。

 以上、県連盟コミッショナーの就任にあたり、ご挨拶と抱負を申し上げます

2005年3月20日記載


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