平成16年度 事業計画



事業計画
 平成16年度は、県連盟創立80周年の前年にあたり、準備のための大切な年である。
 スカウト運動にかかわっている私達は、80周年という永い歴史の中で、まさに節目の年にこうして活動ができていることに感謝し、 この一年間を、準備のための着実な歩みとしたい。

○ スローガン
   県連盟80周年に向かって前進しよう− 加盟員1万人達成を目指して −

○ 重点課題
  
1. 指導者は、スカウティングの原点にかえろう。
2. スカウトには、進級の目標をもたせよう。
3. 各団5名を増員し、中途退団をなくそう。
4. 地区運営の活性化を図り、団・隊との連携を強化しよう。
5. 県連盟は、重点課題達成に向けて、地区への支援を強化する。
○ 重点施策
  
 A.組織拡充
 

 平成16年度は、前年度に引き続き、県連盟のスローガンに「加盟員1万人達成の推進」を掲げ、組織の拡大に取り組むことにする。
 日本連盟においては、「第2次中期組織拡充計画」を推進しているが、本県連盟は、この計画と一体となって、 団・隊の指導者及び団の運営にかかわる多くの方々とともに、第1次中期組織拡充計画の達成度との比較を踏まえて、 平成16年度の増員目標を設定する。
 県連盟全体の加盟登録は、平成15年度末現在で、6,036名という実態を踏まえて、先ず、第一段階として、 平成14年度末の県連盟全体で、6,120名の加盟登録数までは、回復させるという目標を立てるとともに、各団・隊は、 「+5・−0」の対策を進め、加盟員1万人達成を目指して、増員対策をたてていきたい。
 昨年度から地区に、団担当コミッショナーをおき、団担当コミッショナーによる団訪問を実施しており、 各地区とも団訪問の成果は上がっているものと考える。団訪問は、ややもすると「査察」と受け取られる向きもあるが、本来は、 団がスカウトたちに魅力あるプログラムを提供し、そのために必要な仲間を増やすことができるように、 必要に応じて、また各団の実態に合わせて地区が支援し、お互いに「お元気ですか。」「ハイ、元気に活動していますよ。」 という地区と団の関係を構築することも目的の一つである。
 登録人員の減少が、組織内部にその原因があるとするならば、それに目をそらすことなく勇気を持って、 問題の解決に向けて取り組まなければならない。
 また、前年度に実施した機構改編を成功させるためにも、県連盟・地区は、「より良いスカウティングをより多くの青少年に」 を目標に各団が充分な活動ができるよう、組織を上げて強力な支援をしていくことにする。 目標に、強力な支援体制を組む。

具体的取り組み事項
 B.スカウトプログラム
 

学校5日制は、私達青少年育成団体にとって「追い風」になったのであろうか。
 中央教育審議会は今後の教育のあり方について、「子供達や社会全体にゆとりを確保する中で、家庭、 学校、社会が相互に連携しつつ、子供達の生きる力を育むということを基本にして展開されていくべきである」と答申している。 この「生きる力」とは、子供達が自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動できる資質や能力を身につけていくための学習であり、 家庭、学校はもとより、スカウト活動や地域社会の中で、様々な生活体験、社会体験を豊富に積み重ねることにより生まれるとしている。
 更に、平成14年7月29日、中央教育審議会は「青少年の奉仕活動・体験活動を推進する必要があるのか」ということに対して、 「都市化や核家族化・少子化の進展により地域における連帯感の希薄化が進み、人が、主体的に地域や社会のために関わる活動が 少なくなってきており、個人と社会との関わりが薄らぐ中で、青少年の健全育成、地域の医療・福祉・環境保全等社会が直面する 課題に適切に対応することが難しくなっている。」等の実態があると指摘している。
 スカウト教育は、人格・健康・技能・奉仕を4本柱とし、スカウトのモットーを「そなえよつねに」、 そしてスローガンに「日々の善行」を掲げ、日常生活においても「社会に役立つことをめざす」取り組みをしており、 ボランティア活動を具体的に活動プログラムの中に位置づけている。
 日本連盟は、ボーイスカウト部門の進歩課程の基本的な見直しの中で、「スカウトプログラムとは何か、どうあるべきか」 「時代や社会の要請とは何か、それにどう応えていくのか」等について問題提起をした。そしてスカウト教育の特色であるスカウトの 興味や関心を引き出し自発的な活動を促すことで次の目標へとつなげていくことが進級の基本であることを再確認し、 この改訂を実施している。
 この新しい進歩課程は、スカウトたちの活動意欲を喚起し、隊のプログラムがスムースに流れ、 班が活性化していくことを目指し、スカウトが目標を定め、計画を立てやすくすることを、ねらいとしている。したがって、 指導者は、スカウトが、明確な進級目標をもって自発的に活動できるよう支援しなければならない。

具体的取り組み事項
 C.指導者養成
 

 スカウト運動は、B−Pが提唱するように青少年による自発的な運動であり、指導者の役割は、 スカウト一人ひとりの成長を支援することにある。スカウティングに関わる大人たちは、スカウトにとって魅力ある プログラムの展開を図るため、スカウティングの原点に立ち返り、スカウト一人ひとりの特性と能力を活かしながら、 あくまでも、この運動の主体者は、スカウトであることを認識し、つねに彼らとの対話を通して活動を進めていくことが必要である。
 「よいスカウトは、よい指導者のもとで育つ」と言われている。指導者の確保と育成を推進していきたい。
 また、団担当コミッショナーが、団・隊にとって、最も身近な相談相手であることを認識して、 団の諸問題こまめに対応できる関係作りが重要である。

具体的取り組み事項
 D.運営
 

 県連盟は、団・隊における活動が、県連盟が示す重点課題を達成できるよう地区を支援する。 また、地区は、組織の運営を活性化し、団・隊の活動が、重点課題に沿って積極的に展開できるよう支援する。団は、 隊活動を通してスカウトの訓育・教育が十分なされるよう団の組織と運営を強化する。
 さらに、各組織はインターネットの利用拡大等によって、事務処理の軽減化と迅速化を図る。

具体的取り組み事項
 E.財政
 

 県連盟は、加盟員の減少による県連盟運営費の落ち込み等による財政の現状を認識し、 想定されるあらゆる収入の方途を探り、財団法人福岡県連盟と連携して、新しい資金造成の取り組みの検討を進める。 それぞれの事業については、緊急度、重要度の高いものから優先順位をつけ、予算の執行をするなど、 メリハリの利いた効果的な事業展開を行う。
 これらの財政改善に向けた取り組みにより、現状の財政危機を乗り切り、財政基盤の安定化を図りたい。
 また、県連盟創立80周年記念の諸行事を来年に控え、この資金の確保についても財団との連携を図りながら取り組んでいきたい。

具体的取り組み事項
 F.広報
 

 県連盟は、機関紙「SCOUTING FUKUOKA」及び県連盟ホームページの内容充実に取り組み、 組織内外に対する広報活動の展開と地区・団等の活動支援に積極的に取り組む。
 各団・地区においても、ホームページの活用や広報誌による「PR・コミニケーション」の充実に取り組み、 スカウト活動にたいする理解者を増やし、活動に参加する青少年・指導者の増員に努める。

具体的取り組み事項



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